日本周産期・新生児医学会のシンポジウムが熱かった
- 加藤 英子

- 1 日前
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コアメンバー 公立陶生病院小児科 加藤英子
2026年7月14日、第62回日本周産期・新生児医学会学術集会にて、DEI推進委員会企画シンポジウム『迷いの中の学びを次の一歩へ ~キャリアを前に進めるヒント~』を開催しました。若手からベテランまで多くの方にお越しいただき、大変好評でしたのでご報告します。
子育てしながらキャリアを積む女性産婦人科医の栗木先生、男性医師ならではの視点から外科修練と育児を語った小児外科医の銭谷先生、NICUを統括する女性新生児科医の伊藤先生の3名が、それぞれの立場から課題を共有してくださいました。その後、WeLead JP代表理事の赤嶺陽子先生にご登壇いただきました。
子育て支援は重要 —自己犠牲を強いられている人はいないかという視点も重要
栗木先生からは、キャリアを左右するのは個人の能力だけではなく、職場環境、支援体制、役割分担、周囲との関係性が重なったものだというフレームワークが示されました。停滞と感じていた時期が振り返ると重要な転機だったという視点は、多くの方の心に届いたことと思います。
銭谷先生からは、育休そのものよりもその後の日常の支援が重要だということ、また男性だからこそ感じる言い出しにくさや見えない圧力があることが語られました。DEIは女性のための取り組みではなく、すべての医師が自分らしく働ける環境を目指すものだと改めて実感しました。
伊藤先生は「周囲のワークライフバランスを考え、自己犠牲を強いられている人はいないか」という視点を示してくださいました。「次世代のリーダーに同じ働き方を強いたくない」—管理職が日々直面するジレンマに丁寧に向き合った講演で、多くの参加者の共感を呼ぶ講演でした。
基調講演 —「感情の貯金箱」を考える
その後で赤嶺陽子先生(大阪市立総合医療センター 小児集中治療部)の基調講演「迷いの構造を読み解き、次の一歩へ—Wellbeing-centered Leadershipの実践ヒント」を拝聴しました。
医師のウェルビーイング、リーダーシップやアンコンシャスバイアス、インポスター現象(自身の能力を認められず過剰に謙虚にふるまってしまう現象)について概説された後、「感情の貯金箱」について時間を割いてお話してくださいました。キャリア形成中の成功体験は心の貯金箱にプラスとして積み重なりますが、時短や当直免除といった支援だけを受け続けると心情面での負債が積み上がり、インポスター現象を引き起こしてしまうのです。真の支援とは医師としての資産を形成すること。子育て中も(介護や病気などのライフイベントも同様に)意見を表出する機会、成長につながる機会を持とうとする意識、機会を与えようとする意識が重要だと感じました。
赤嶺先生の講演は、オーディエンス一人ひとりの内側に静かに問いを置いていくようなお話で、総合討論でも多様な立場の先生がそれぞれ内省を深められている様子がシェアされました。
みなさんの学会のDEI推進委員会ではどのような企画が開催されていますか?
WeLead JPでシェアし合って、Wellbeing-centered Leadershipを日本の医療界全体の共通
理解へと広めてまいりましょう。






